光を通すことでさまざまな表情を魅せる「布のアート」
10世紀の高麗の時代に生まれたポジャギ…
名もなき女性たちによって作られた閨房(キュバン)工芸の手仕事の1つです。
韓服を作製する際に余ったハギレの布を縫い合わせ作られる1枚の布。
大胆な構図、色彩の組み合わせ、素材…
その見事な作品に多くの人々が魅了され「布で綴る絵画」「再生の美」とも評されています。
包み、敷き、覆い…
日常の生活から婚礼などの儀式にいたるまで幅広く使われてきたポジャギ。
モノを包み、人の気持ちをつつむ…
古い文献においてポジャギを表す漢字の発音が「福」と同音のことから韓国ではポジャギは「福」を包み込み、「福」を呼ぶとされ、縁起物としても親しまれています。人への敬意やつながりを大切にする韓国の美しい精神です。その思いが伝わるからこそ、人はポジャギに心惹かれるのでしょう。
光を通すことでさまざまな表情を魅せてくれます。風がそよそよポジャギを揺らすその様子を見つめていると、知らぬまに時間が過ぎ心もふっと軽くなるのです。
ベランダの窓や室内のドアの目かくしやカーテンとして…また壁に掛けられるのも…そしてテーブルクロスとしても取り入れられてください。
どうぞ伝統を暮らしにプラスしてください。
+hanでご紹介するポジャギは古いものではなく新しい布で現代で作られたポジャギです。
イメージを浮かべながら頭で設計図を描き一気に縫い上げられるんだそうです。布の組み合わせが素晴らしく、縫い目に心模様が表れなんだかあたたかさを感じます。昨日良いことがあったのかな…几帳面な方なのかな…機嫌が悪かったのかな…など想像するのも楽しいのです。
ピースのデザインは豊富でリズミカル…時に女性的で時に男性的。本当に手間ひまのかかった作品だと思います。
「自分たちが作ったポジャギが日本の暮らしで使われることがうれしい」…工房でチクチクチクチク縫いあげられる女性たちの思いも一緒にお届けできましたら…