モクサゴルコンバン
花一輪 がま口バッグ8
羅州に住む布作家 キムウェギョンさんのバッグをご紹介します。
布の染色からデザイン・制作までの工程をひとりの女性作家が手作業で作られたがま口タイプのバッグです。
コロンとした曲線で描かれた愛くるしいフォルムに大きな花一輪。
花と葉もモチーフはじめすべて韓服に使われるヤンダン(絹)が用いられ、華やかな表情です。装いのポイントにもなり身に着けるだけで韓国を感じます。
細部にわたる粋なデザイン、丁寧なステッチ、花芯にはビーズも施されとても愛らしいのです。花はベ
ース生地の上に置かれていますので浮き出て立体感が有ります。
黒の光沢のあるヤンダンに吉祥の文様・牡丹の花が見え絢爛豪華!ピンクを帯びた赤の花と緑の葉。サイドの周囲にも中布の赤布がチラリと見えアクセントになっています。
中を開けるとハッとする赤の雅かなヤンダン布。黒と赤。この対比に心躍りますね!
丸玉のひねりも大きくキャンディーのよう…開け閉めが片手ででき使いやすく、がま口の金物と持ち手の牛革がクラシカルな雰囲気です。
バッグに中綿が挟まれていますのでふっくら厚みもあります。
ふだんの外出にはもちろん、和装の時にも…。
愛らしく、どこか懐かしい…伝統布を用いた羅州に住む韓国作家のカバン
日常を彩ってくださるとうれしいです。
○モクサゴルコンバンのこと…
工房を主宰されているキム ウェギョンさんはソウルから羅州へ移られ20年以上が経ちます。韓国の南に位置する全羅南道・羅州は古くからシルクの産地であり天然染色で有名な土地です。講習会で訪れその美しさに魅了されすっかり羅州の人になりましたとおっしゃられてます。
羅州で藍染を学び作品作りに没頭する傍ら、地域の高齢者と共に座布団や人形づくりなど工芸品を作る場も運営されています。コロナ禍では親指と人差し指が固くなるほど手を動かされました。「すべてが止まってしまったことを針が全てを忘れさせてくれるから」と。
「玉ねぎの皮、藍、マリーゴールドの花、漢方材料、紅花、柿渋、化学染料…色を出せる材料はなんでも試します。」
いつも前だけを向き進む作家にとってたくさんの賞が授けられたことは当然のことでしょう。
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実はコロナ前に仁寺洞のセレクトショップでこのカバンに出会いひとめぼれをし、購入しました。コロナが明けたら!と思っていましたが残念ながらそのお店は閉店され…。その時からウェギョンさん探しの旅が始まりました。探して探してようやく縁が繋がり今回に至りました。偶然にもその時気に入って購入した花の布のブローチもウェギョンさんの作品だと知りました。
まずはバッグ…少しずつアイテムを増やしていきたいなと思っています。
□ 素材:バッグ…シルク 中綿…コットン
持ち手…牛革 金具…鉄 アンティークゴールド仕上 ひねり玉…プラスチック
□ およそのサイズ:W23*H28*D2(全長38cm)