ソバン 板膳 3種
ソバン(小盤)は李朝時代から使われた一人用の小さな脚付きのお膳です。厨房で作った料理をすぐに載せ、運び、そのままテーブルとして使われた暮らし寄りそう道具です。
使われてこそ美しい…浅川巧や白洲夫妻、目利きたちが愛したソバン。
数年前より韓国のインテリア業界でもその『用の美』が再認識され、現代の暮らしに取り入れられるようになり、日本でもその素朴で優美な趣に魅了され高い関心を持たれる方が本当に増えています。
そのソバンの脚の部分がない天板を3枚ご紹介いたします。
制作された地域によって特徴が異なるソバン。十二角形や長方形、円や花びらの天板の形状や、脚は狗や虎、透かしのレリーフが入ったり…。経年劣化で天板が外れたものですがこちらも最近とても人気の道具です。
1人用の食事やテーブルの側においてトレーとして…敷板として香炉や花器などをディスプレイするのも素敵です。
また中国茶を嗜む方が増えられソバンの天板をお使いいただくことも多くなりました。
ヘジュ 1 SOLDOUT
こちらは黄海道海州地域(現在の平壌の南側)で使われたヘジュバン( 海州盤 해주반 )の天板です。
へジュバンは長方形の天板を持ち、脚の側板に緻密な透かし彫りが施されることが多いのが特徴です。天板の四隅に菱花の面取り加工がされ愛らしい趣です。
欅の木目の美しさはまず1番に書かなければなりません!
漆が経年によってより年輪の模様を引きたてています。少しがたつきがありますが、とても深みのある稀有な1枚だと思います。しっかりとした重みもございますので両の手でお持ちください。
ヘジュ 2
こちらも黄海道海州地域(現在の平壌の南側)で使われたヘジュバン( 海州盤 해주반 )の天板です。
1と同じ欅材ですが古代朱の色のような漆が施されていますのでかなり異なる印象です。部分的に艶も見受けられますが塗装の剥げや傷・がたつきも見られかなり使い込まれた印象です。角もシンプルなアール面です。
十二角 SOLDOUT
こちらは忠州地方で使われたチュンジュバンの天板です。チュンジュバンは十二角形の天板、狗や虎の形状の脚を持つソバンです。黒茶の表情の天板にはほとんど光沢は有りません。傷やがたつきも見受けられます。銀杏が用いられていますので見た目より、軽い印象です。
大木を切り、板にし、削りカタチを作りそして漆を塗る…
何度も繰り返された補修の跡は大切に使い続けていた証です。使い込まれた証の傷までもが愛おしく感じられます。お好きな1枚をお選びください。
□ 製造年代不詳
□ 素材:木
□ サイズ:ヘジュ1…48cm*35cm*2cm ヘジュ2…43.5cm*34cm*2cm 十二角…Φ42cm*H2cm
無垢家具は生きています。
強い光に長時間さらされると、変色や塗装の原因になりますので、なるべく常時直射日光があたりにくい場所に設置してください。また極端な乾燥や湿気の多すぎる場所でのご使用も無垢木に変化を与えてしまいます。
日頃のお手入れは乾拭きか硬く絞った布で、艶を出したい時は家具専用オイルや蜜蝋ワックスを布に含ませ拭くと美しい状態を保てます。