モクサゴルコンバン
花一輪 スクエアバッグ5
羅州に住む布作家 キムウェギョンさんのバッグをご紹介します。
布の染色からデザイン・制作までの工程をひとりの女性作家が手作業で作られた四角いバッグです。
赤みを帯びたピンクのジャガード布の生地に印象的な雅やかな朱色の大きな花。布が重ねられ周囲をステッチされています。花芯はかわいいビーズで描いています。こちらは韓服に使われるヤンダン(絹)が用いられ、韓国の伝統を感じます。ベース生地の上に置かれていますので浮き出て立体感が有ります。
中を開けるとこちらにもハッとするような光沢のあるヤンダン布…この対比に心躍ります。木目のような柄が入ったネイビーの生地に薄桃のポケットがついています。
後ろの部分をあえて少し大きくされていて、前から見ると中布のヤンダンがちらりと見えます。またサイドにも…アクセントになるように計算されているのも感動です。
持ち手は朱色に近い赤の牛革が使われています。

△色違い
ふだんの外出にはもちろん、スリムなスタイルですがA4サイズのファイルはすっぽり入りまだまだ余裕があります。お稽古の時や和装の装いにも…。カジュアルなイメージですが女性らしい装いにシックに馴染み、また遊びごころが感じられ一生持っていただける上質バッグです。
○モクサゴルコンバンのこと…
工房を主宰されているキム ウェギョンさんはソウルから羅州へ移られ20年以上が経ちます。韓国の南に位置する全羅南道・羅州は古くからシルクの産地であり天然染色で有名な土地です。染色技法の講習会に参加しすっかりその美しさに魅了され、移住。「すっかり羅州の人になりました」とおっしゃられてます。
羅州で藍染を学び作品作りに没頭する傍ら、地域の高齢者と共に座布団や人形づくりなど工芸品を作る場も運営されています。コロナ禍では親指と人差し指が固くなるほど手を動かされました。「すべてが止まってしまったことを針が全てを忘れさせてくれるから」と。
「玉ねぎの皮、藍、マリーゴールドの花、漢方材料、紅花、柿渋、化学染料…色を出せる材料はなんでも試します。」
いつも前だけを向き進む作家にとってたくさんの賞が授けられたことは当然のことでしょう。
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実はコロナ前に仁寺洞のセレクトショップでこのカバンに出会いひとめぼれをし、購入しました。コロナが明けたら!と思っていましたが残念ながらそのお店は閉店され…。その時からウェギョンさん探しの旅が始まりました。探して探してようやく縁が繋がり今回に至りました。偶然にもその時気に入って購入した花の布のブローチもウェギョンさんの作品だと知りました。
まずはバッグ…少しずつアイテムを増やしていきたいなと思っています。
伝統布を用いた韓国作家のカバン
日常を彩ってくださるとうれしいです。
□ 素材:バッグ…リネン 中綿…コットン、シルク
持ち手…牛革※配送の際についたへこみが見受けられることがございます。
□ およそのサイズ:W34cm×H40cm(全長53cm)