モクサゴルコンバン
花一輪 スクエアバッグ1
羅州に住む布作家 キムウェギョンさんの新作バッグが届きました。
布の染色からデザイン・制作までの工程をひとりの女性作家が手作業で作られた四角いバッグです。
ハッと目に引く印象的な赤紫の花。
丁寧に周囲をステッチし花芯はかわいいビーズで描かれています。アクセントの模様の部分には韓服に使われるヤンダン(絹)が用いられ、花と葉には中綿がはさまれていますので浮き出て立体感が有ります。赤の地に紫・緑・青…伝統色の雅やかさが感じられます。
中を開けるとこちらにもハッとするようなネイビーのヤンダン布。雲竜のような模様が入っています。
後ろの部分をあえて少し大きくされていて、前から見ると中布のヤンダンがちらりと見えます。またサイドにも…アクセントになるように計算されているのも感動です。ピンクの内ポケットがついていますので小物の収納にも便利です。
持ち手はブラウンの牛革が使われています。

△色違い
ふだんの外出にはもちろん、スリムなスタイルですがA4サイズのファイルはすっぽり入りまだまだ余裕があります。お稽古の時や和装の装いにも…。カジュアルなイメージですが女性らしい装いにシックに馴染み、また遊びごころが感じられ一生持っていただける上質バッグです。
○モクサゴルコンバンのこと…
工房を主宰されているキム ウェギョンさんはソウルから羅州へ移られ20年以上が経ちます。韓国の南に位置する全羅南道・羅州は古くからシルクの産地であり天然染色で有名な土地です。染色技法の講習会に参加しすっかりその美しさに魅了され、移住。「すっかり羅州の人になりました」とおっしゃられてます。
羅州で藍染を学び作品作りに没頭する傍ら、地域の高齢者と共に座布団や人形づくりなど工芸品を作る場も運営されています。コロナ禍では親指と人差し指が固くなるほど手を動かされました。「すべてが止まってしまったことを針が全てを忘れさせてくれるから」と。
「玉ねぎの皮、藍、マリーゴールドの花、漢方材料、紅花、柿渋、化学染料…色を出せる材料はなんでも試します。」
いつも前だけを向き進む作家にとってたくさんの賞が授けられたことは当然のことでしょう。
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実はコロナ前に仁寺洞のセレクトショップでこのカバンに出会いひとめぼれをし、購入しました。コロナが明けたら!と思っていましたが残念ながらそのお店は閉店され…。その時からウェギョンさん探しの旅が始まりました。探して探してようやく縁が繋がり今回に至りました。偶然にもその時気に入って購入した花の布のブローチもウェギョンさんの作品だと知りました。
伝統布を用いた韓国作家のカバン
日常を彩ってくださるとうれしいです。
□ 素材:バッグ…綿ジャガード 中綿コットン、シルク
持ち手…牛革
□ およそのサイズ:W34cm×H40cm(全長53cm)